コントラバス奏者 ひらてぃ~のブログ

コントラバス奏者・ピアニスト・指揮者として活動している平田昭浩のBlog

たった1音でも弾いてみたい曲

昨日のBlogではシューマン「夕べの歌」を取り上げました。

シューマンについて、私はこれまでにあまり多くを語ってはいなかったのですが、

昔からなんとなく好んでいる作曲家。

まあ、演奏そのものは大変難しいものがありますけどもね。

 

昔から好きな曲のひとつに「ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.47」があります。

曲の解説は、曲名にWikipediaのリンクを貼っておきますので、そちらをご覧ください。

特に第3楽章は非常に美しい音楽でして、

ピアノ四重奏の演奏会でアンコールとして取り上げられることもしばしば。

 

実は、チェロのパートをコントラバスに置き換えて弾いたことが2度ありました。

でも、もうそんなことはしません。

原曲のチェロパートのままがいいに決まっていますから!

ただ、チェロパートにも不都合な音が1音あるのです。

 

その不都合な1音、

それは、恐ろしいことに、第3楽章後半ではチェロのC線の調弦をB♭に下げるということをしないといけないことです。

曲の途中でチューニングを変えるなんて、大変な作業。

私がこれまでに見てきた演奏では、以下のケースがありました。

ケース1:音を下げることを諦める。

ケース2:楽譜の指示のとおりに音を下げる。

ケース3:第3楽章の始まる前に音を下げる。

 

ケース1の場合、低いB♭の音を出すことを諦めるということ。

ケース2の場合は楽譜のとおり。ただ、気を付けてチューニングをしないと、折角美しいメロディーを弾いているヴィオラさんから睨まれることに。

ケース3の場合、チェロさんは第4弦を弾く場合の左手を考え直さないといけない不便さが出ますが、曲の途中での作業はなくなります。

 

ただね、アンコールで第3楽章で終わるならまだしも、続きの第4楽章があるということは、B♭の音を元のCの音に戻さないといけないことに。

まあ、第4楽章が始まる前に元に戻す作業をしたらいいのですけども、これまた時間が必要。

もしも、本番で感極まって、第3楽章が終わって、間を空けないで第4楽章に突入などしたものなら、もう大変だ!

 

ということで、すんなりと解決する方法はあるのか?

ありますよ、コントラバスを入れたらいいのですよ。

たった1音ですけども、コントラバスなら問題なく演奏可能!

別の問題は、その音が出現するまでコントラバス奏者は休みということ。

私なら、ちゃんと休みますよ。

だって、その間、ステージの上で美しい調べを味わいながらいることになりますからね。

これも幸せです。

だいたい、シューベルトピアノ五重奏曲『ます』を演奏したら、その後のアンコール曲が思いつかないことがしばしばですから、

シューマンのピアノ四重奏曲の第3楽章で決まりです。

この案、どうかなあ?