私が指揮者業務で出向いています、とあるギターアンサンブル。
私がそこのアンサンブルの指揮者になったのが2014年夏。
これまでの4シーズンは、どちらかといえばポピュラー音楽をメインに担当しました。
今シーズンはクラシック音楽をメインに担当となります。
さて、バロック音楽をクラシックギターのアンサンブルで取り上げるということは、非常に多いケースであります。
やっぱり、バロック音楽の楽想がクラシックギターの響きに上手く適合するからなのでしょう。
事実、現在練習している曲でも「あ~、とってもうまく合うなあ」と思えるものがあります。
そんなに違和感なく、そしてギターだから出来る新たな音楽の可能性を感じさせてくれる作品、
こうなると練習していて気持ちがいいのです。
その作品とは?
ヴィヴァルディが作曲した「調和の霊感」Op.3から第8番。
別のタイトルならば、2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調 RV522
こちらの楽団さんでは、その中の第1楽章を取り上げます。
それにしても、演奏解釈はいくらでも存在している曲。
だって、楽譜にある情報は極めて少ないのが、この時代の音楽。
ということは、作曲当時の演奏慣習に倣って演奏するとか、
あるいは、それを踏まえての新たなスタイルを作るとか、
あるいは、もっと斬新なアイデアで演奏するとか、
実にいろんなことが考えられます。
そこで、私が考える今回のヴィヴァルディ、
ギターという楽器の特徴を最大限に生かしつつ、新しい響きを模索するというもの。
あまり「こうあるべき」みたいな従来型の解釈は押し付けないで、
聞いていても弾いていても新鮮で素朴に楽しめる内容にしたいかなあと。
こんな思いを抱きながら、指揮者として練習に出向いていましたが、
この曲は、どうやら楽団のメンバーには馴染むような感触です。
勿論、一筋縄ではいかない難しさも多々ありますが、
少なくとも、音楽の内容は充実の一途を辿りそうです。
なんて、書いておきながら、次の練習日ではヴィヴァルディの作品はしない予定。
他にも練習曲はたくさんありますからね。
<追記(2021.3.9)>
昨日のBlogに書いたヴィヴァルディの調和の霊感には作品3という番号があります。
なので、しばしば「Op.3-No.8」みたいな表記をすることも。
今日になって気が付きました。
昨日は3月8日。
Op.3-No.8
なんという偶然!
全然狙っていませんでしたので、今になって驚きです!