長年、中学1年生の音楽鑑賞教材に、
シューベルトの『魔王』が定番としてあります。
私が中学生だった時もありましたね。
昨年末、この曲のことで、Blogを書いていました。
そして、非常勤講師として勤務している学校の2学期の中学1年生の授業で、シューベルトの『魔王』を取り扱いました。
ただ、普通の授業をしないのが私。
こんな流れで授業をしました。
<1時間目>
・まずはシューベルトの人物そのものを学習する。
→その際、先日録画していた番組に、シューベルトの人物学習がありましたので、それを使用。
・そして、作品に関する学習をする。
→そして、作品の鑑賞は事前に録画していた番組を鑑賞として使用。
ということは、まず日本語版のリートを聞かせることに。
・教科書に掲載されてある歌詞を4人組を基本とするチームにして、朗読劇の練習をさせる。
→3人やなんと2人のチームもありましたけれども、基本は4人組。
役柄は、語り手、父、子、そして魔王の4役。
練習時間は10分もなかったので、そのまま終了。
次回が発表会であることを予告。
<2時間目>
・練習前に、朗読だけの録音を聞かせ、朗読劇練習の参考にしてもらう。
→チームによっては、なんと一部原語のドイツ語を入れたところも!
・発表
→これが、大変に盛り上がり、思わぬことで楽しいイベントとなってしまう。
そして、歌詞の内容を全員が理解することとなる。
音楽劇の要素も入れたく、私もピアノで効果音を入れることに。
・そして、ようやく原語のドイツ語による録音を鑑賞。
と、こんな感じ。
この鑑賞教材、なかなかいい授業計画が私の中でなかったので、
以前に勤務していた学校では、なんと「魔王」を取り扱わなかったのでした!
これはいけない!
ですが、今回は逃げないで教材研究していき、実際に授業を展開していけば、
生徒たちはなかなか楽しんでくれていた様子でした。
”日本語版の鑑賞→歌詞を理解するための朗読劇→原曲を鑑賞”
の3段階によるステップは、理解が深まるだけでなく、学習そのものが楽しく感じてくれたようでして、
来年度も中学1年生を担当することがあれば、迷うことなくシューベルトの『魔王』を取り扱うことになるのでしょうねえ。
ただ鑑賞させるだけでない、立体的な音楽鑑賞、
つまり、なんらかの音楽的体感が伴う学習を目指す、
そんなことを特に中学1年生で実験してみましたが、
先日のヴィヴァルディの四季といい、今回のシューベルトの魔王といい、
いい成果を得ることが出来まして、私もちょっと自信につながったかなあ?
こうなると、他の学年のメニューも、もっとたくさん勉強して、いい教材を作っていき、いい授業が出来るように研究していかないといけませんね。