コントラバス奏者 ひらてぃ~のブログ

コントラバス奏者・ピアニスト・指揮者として活動している平田昭浩のBlog

ベートーヴェンの第九の前に演奏される曲~前編~

今月24日のクリスマスイブに、私はベートーヴェンの第九公演に首席コントラバス奏者として出演予定です。

こういう公演には、第九の前に何か1曲演奏されることが多いようです。

第九だけで公演をプログラムすることもいいのですけれども、

何か1曲を演奏することによって、オペラの序曲のような位置づけなのでしょうかねえ?

(まあ、よく知らんけど?)

 

私が今度出演する公演では、第九の前にモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」より序曲を演奏します。

演奏時間は4分程度、まさに「今から始まりますよ」みたいな呼びかけのような位置づけなのでしょうか?

 

ふと、思ったのです。

「第九の前に、第九との有機的関連がある曲が演奏されることはあるのかなあ?」

 

第九が作曲されたのは1824年。

それより以前に作曲されている曲で有機的関連を探すには、

あの有名な「歓喜の歌」の主題が使われているケースを見つけることにあると思います。

 

真っ先に思い浮かぶのが、合唱幻想曲。

以前、このBlogにも書きました。

hiratea.hatenablog.com

 

ですが、もう一つ、いわゆる「歓喜の歌」の主題によく似たものが曲に含まれているものがあります。

1811年に作曲された付随音楽「シュテファン王」より序曲が該当します。

この序曲の第2主題、例の「歓喜の歌」に極めてよく似ています。

せっかくなので、序曲だけでなく、付随音楽全曲が収録されてある演奏動画を貼り付けておきます。

youtu.be

 

確かに、この付随音楽全曲を演奏される機会は非常に珍しく、

序曲も演奏頻度は高くありませんけれども、

案外、「ベートーヴェンの第九の前には、こんな曲で歓喜の歌が聞こえてきますよ」

みたいな導入もありなのかなあと思ってしまいます。

演奏時間も7分くらいと、手頃な長さ。

楽器の編成も二管編成にホルンは4本、そしてコントラファゴットもありますから、

楽器編成も第九に似ています。

 

ところで、第九の前に演奏される曲、

別にベートーヴェン以外の作曲家の曲でも、有機的関連が生まれるケースもあるはずです。

今日はここまでとして、次回は後編として、別の作曲家の作品について書くつもりです。