昨年暮れに、私は久しぶりにベートーヴェンの交響曲第9番(通称「第九」)を弾きました。
恐らくは、今後も第九を弾く機会があるだろうと思われることから、
第九に関するいろんな学習をしたいなあと思っていましたが、
先日出合った書籍が私にとって興味深いものでした。
その本とは以下のもの。
矢羽々崇『日本の「第九」~合唱が社会を変える~』(白水社 2022年)
この本、音楽学的アプローチはゼロ。
歴史学や社会学のアプローチのみで日本における第九の状況を語ってくれています。
この視点での第九を知るということ、音楽家には案外欠けていることなのかもしれません。
音楽を社会がどのように受け入れ、どのような扱われ方をしているのか、
演奏をする立場として知ることは、いい刺激を受けたものでした。
音楽の専門知識がなくても、全然読めますし、
私としてはお薦めの書籍です。