18世紀イタリアの作曲家でチェロ奏者のボッケリーニ、
彼が作曲した作品に「マドリードの通りの夜の音楽」というものがあります。
編成は弦楽五重奏、ヴァイオリン2、ヴィオラ、そしてチェロ2というもの。
最終楽章のRitirata(退却)の楽章は、後にボッケリーニ自身によってピアノ五重奏曲やギター五重奏曲にも編曲され、
その楽章は20世紀に活躍したイタリアの作曲家ルチアーノ・べリオによって管弦楽にも編曲されました。
私は昔から好きな作品なのですが、実際に演奏すると曲想がお客さんにうまく伝わらないなあと感じることがしばしばありました。
そこで、2018年に当時指揮者として関わっていましたアマチュアのアンサンブルで演奏した際、ナレーションを付けて、音楽物語としての構成をして演奏しました。
これが大変評判が高かったことを今でもしっかりと記憶しています。
参考になるかわかりませんが、なるべく楽しい雰囲気が伝わる演奏動画を貼り付けておきます。
実は、来月8日に、この曲を再演します。
今回はナレーションだけでなく、原曲にはない打楽器を採用して、楽曲にあった効果音をよりリアルにお届けしようと考えています。
先月の練習でナレーションを入れての練習を行った際、
行ったこともないのに、マドリードの夜の情景が思い浮かぶ錯覚が起こり、
私自身が大変興奮していたのでした。
さあ、この音の風景、お客さんに楽しさが伝わるといいのですが、果たしてどうなるのでしょうか?