今月初めに以下の公演があり、この公演の内容に私は気になっていたのでした。
気になったのはベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。
この曲、カデンツァはベートーヴェン自身の手で残されていないので、
いろんな人によるカデンツァが存在することとなり、
これが楽しみで聞きに行くという方もいらっしゃることでしょう。
上記のサイトを見ると、カデンツァの作曲者は現代ドイツの作曲家イェルク・ヴィトマンによるもの。
なかなか斬新なものだったようで、公演後は賛否両論だったようですね。
どんなものだったのか、調べていると、別のオーケストラによる演奏が動画で公開されていました。
これを基に視聴してみることに。
第1楽章のカデンツァは19:26から。
なかなか現代風な調べに、ティンパニソロやコントラバスソロまで登場。
コントラバス奏者の私は思わず目が点に!
24:17でカデンツァが終了のようなのですが、実はそのままコンサートマスターとフルートがカデンツァの残像かのごとくに別のパッセージを演奏という斬新なもの。
第2楽章のカデンツァは35:11から39:47まで。
ここはコンサートマスターとの丁々発止が展開されるもの。
第3楽章のカデンツァは46:15から49:22まで。
こんなカデンツァ、今の私はとても好きです。
なんと楽譜が販売されていました。以下のサイトにあります。
https://www.schott-music.com/en/cadenzas-noc450030.html
それにしても、なんで古典派のベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲に、こんなにもいろんなカデンツァがあるのだろうか?
私が所有しているCDにシュ二トケのカデンツァがついているものがあり、これなんかもなかなか斬新で、やっぱりティンパニが入り、オーケストラのヴァイオリンパートがクラスターのように絡んでくるところもあるし。
こうなるには理由がちゃんとあるのですよ。
その原因はベートーヴェン自身にあるのです。
ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は、後に作曲者自身によってピアノ協奏曲 ニ長調 Op.61a として編曲されていますが、
その第1楽章のカデンツァにティンパニが登場するという、当時ならとんでもないことをベートーヴェンがしていたからなのですね。
では、どんなカデンツァをベートーヴェンが書き残していたのか、参考までに演奏動画を貼り付けておきます。
第1楽章のカデンツァは18:34から23:56まで。
今の時代で聞いてみたら、なるほどベートーヴェンらしいとは思いますが、
演奏当時はみんなびっくりしただろうなあ。
そして、今の時代になっても、びっくりするようなカデンツァが生まれてくるのです。
時を経て作品は変化していくのですね。