コントラバス奏者 ひらてぃ~のブログ

コントラバス奏者・ピアニスト・指揮者として活動している平田昭浩のBlog

2024年がメモリアルイヤーの作曲家たち~セルゲイ・クーセヴィツキー~

「○○○○年がメモリアルイヤーの作曲家たち」のシリーズをこのBlogで書く時、

年始早々に書くことを習慣にしていた私ですが、

今日のBlog記事はフライングして、来年2024年のメモリアルイヤーの作曲家たちを書きます。

というのも、来年は結構多いのですよ。

そして、フライングしてでも書きたかった人物がいるのですよ。

ただ、その人物は一部業界人では有名でも、一般的にはそれほど知られていないかも?

 

その人物、セルゲイ・クーセヴィツキー(1874-1951)です。

手抜きですが、以下に彼についてのWikipedia記事を貼り付けておきます。

ja.wikipedia.org

 

クラシックファンで物知りな方なら、指揮者としての認識が強いでしょう。

ですが、短い時期ではあるものの、コントラバス奏者として活動していた時期がありました。

そして、作品数は少ないのですが、コントラバスのための作品を作曲しています。

私も彼の作品をいくつか演奏してきましたが、

今日は彼の作品の中から、コントラバス協奏曲 嬰ヘ短調 Op.3 について。

 

私が最初にこの曲を弾いたのが、1995年の大学の学内実技試験の時。

以来、いろんなところで何回弾いてきたことか!

では、どんな曲なのか、いつものとおり演奏動画を貼り付けておきます。

youtu.be

 

この曲、ピアノ伴奏版でしか今まで弾いたことがない私でしたが、

いつも共演のピアニストさんに言われることがありました。

「これ、どこかで聞いたことがあるんやけど?」

それもそのはず、1979年にリリースされた歌謡曲「異邦人~シルクロードのテーマ~」の旋律とよく似ているからです。

その演奏動画を貼り付けておきます。

youtu.be

 

「異邦人」の冒頭の歌詞「♪子どもたちが~」(上記の動画では28秒あたりから)

このモティーフがクーセヴィツキーのコントラバス協奏曲にはたくさん出現してきます。

この曲の冒頭、ホルンが高らかに「♪子どもたちが~」と歌うと、

コントラバス独奏も「♪子どもたちが~」のモティーフをやや形を変えて歌いますし、

第3楽章になっても「♪子どもたちが~」がいっぱい出現。

「いったい、このモティーフはいくつ出現するんだろう?」なんて昔は数えてみたことがあった私。

 

実は来年、この曲の演奏が多くあることがわかっています。

そりゃ、生誕150周年ですからね、取り上げられる頻度が上がるものです。

私は演奏機会がある予定もないのに、最近はなぜか自宅でこの曲を練習することがあります。

いつでもオファーが受けられるように準備しておきますけれども、どうかなあ?