メンデルスゾーンの初期に書かれた作品を扱うシリーズ(?)の3回目。
今回は1825年、彼が16歳の頃に書かれた弦楽八重奏曲 変ホ長調 Op.20 について。
驚くのは、16歳という子どもの年齢なのに、こんなにも凄い音楽を作っていたということ。
この弦楽八重奏曲は弦楽四重奏を2つ合わせた編成(ヴァイオリン4,ヴィオラ2,チェロ2)というもの。
メンデルスゾーンの作品をもって、この編成の作品は最高峰と位置付けてもいいかと思われる名曲です。
ところで、この曲にはコントラバスは入りません。
けれども、稀に第2チェロのパートをコントラバスに置き換えて演奏されることがあるそうな。
私はまだそのスタイルの実演を聞いたことがないのですが、
今は便利な世の中、いろいろと動画を検索して聞いてみました。
そして、私なりに第2チェロのパートを弾いてみたのでした。
弾いてみると、確かにいい練習になりますし、弾いているとなんだか楽しくなってきて、とっても音楽の勉強になります。
ただ、思うのは「やっぱりチェロを想定してある楽譜だよな」ということ。
ところどころ、コントラバスで弾くには大変なパッセージがあるのです。
まあ、部分的にはコントラバスで弾くのが効果的と思われるところもありますけれども、
やはり、そのまま置き換えるのは大変です。
もう一つの方法、それは弦楽八重奏の編成にコントラバスが追加で加わるというもの。
これだと、弦楽九重奏になってしまいますが、この方がシンフォニックな響きとなって、別の楽しみ方が味わえるとも考えられます。
あるいは、弦楽合奏として演奏するということ。
でも、この方法は音楽が少し重たくなるかなあ?
とはいえ、わざわざこの方法を採用してまでも演奏しようと考えることは稀なことかとも思えます。
じゃあ、コントラバス奏者は、弦楽八重奏という編成に関与することはなくなるのか?
ここで「演奏を諦めなさい」と結論付けるのは残酷。
ちょっとは明るい未来を予想したいので、
その明るい未来を別な機会に書きます。