昨日、2月19日はイタリアの作曲家でありチェロ奏者のルイジ・ボッケリーニの誕生日。
280歳となります。
彼の作品を愛して止まない私にとって、この日に違うネタでBlog記事を書くという失態!
あ~、天国のボッケリーニさんに申し訳ない。
1日遅れて「お誕生日おめでとうございます!」
それで、ボッケリーニのネタで何を書くのかということですが、
コントラバス奏者の私らしく、コントラバスに関連したことを書きます。
彼が残した弦楽五重奏曲、実に膨大な数がありますが、
ほとんどの曲が弦楽四重奏にチェロが加わった編成。
実は3曲だけ、コントラバスが加わった編成があるのですが、
その3曲目、弦楽五重奏曲ニ長調 Op.39-3 G.339 について、ちょっとしたうんちく。
昔、この曲の第1楽章のみを演奏する機会があり、楽譜をいただいたら
私:「おや、これ、チェロの楽譜ですよね」
依頼主:「いやいや、第2チェロのパートをコントラバスでお願いしたいのです」
私:「なるほど」
ところが、調べてみたら、私が別に持っている楽譜にはちゃんとコントラバスパートで存在していたではありませんか。
これは、勝手な推測ですが、ボッケリーニが書いた楽譜から勝手な改ざんをして、コントラバスのパートを第2チェロに置き換えてしまった楽譜が出版されていたのだと思うのです。
現在では、この曲は紛れもなく、弦楽四重奏にコントラバスが加わった編成の曲と認識されています。
ただ、それでも演奏会の構成の都合、第2チェロとして演奏されることがよくあります。
そこで、実際に聞き比べてみたらどうなるのか?
2つの演奏動画を貼り付けておきます。
まずは第2チェロとしての演奏。
そして、オリジナルのコントラバスでの演奏。
そりゃ、私はコントラバス奏者ですから、
「オリジナルがいいに決まってる!」と叫びたくなりますが、
別にチェロで演奏しても構わないのは聞けばわかりますね。
これ、オリジナルはチェロだけれどもそれをコントラバスで演奏した場合、
「やっぱりチェロの方がいいなあ」と思うことが多いのですけれども、
逆はなかなか判断が分かれます。
そういえば、ブルッフの弦楽八重奏曲は、オリジナルがコントラバスだけれども、
あれも考え方次第ですね。
ということで、「コントラバスだけれどもチェロにしてしまおうか」と言われないように、
コントラバスの練習もしっかりとしておこうと思う私なのでありました。