本日、ピアノ協奏曲の公演、コントラバス奏者としてオーケストラの一員で出演していました。
コンクールで部門ごとに金賞受賞された方々がコンチェルト共演をするという夢の企画。
通常、チケットノルマなど、高額な出費がソリストにのしかかるところ、
そのような負担はなしという破格の待遇。
経済的優位な人だけがコンチェルト共演できるというのは違う、チャンスがあれば夢は叶う、
そんなポリシーが感じられた演奏会企画に、
「これは、素晴らしい企画だ。私もしっかりと働かないと」と思ったもの。
さて、私なりに、今日の公演を終えての感想、思ったまま書いてみました。
・オーケストラは1管編成、これが機能性が出て、いい効果が生まれる
→ソリストのみなさん、当たり前ですが、かなりの方々がオーケストラとの共演は初体験。
ということで、実はいろいろとアクシデントが練習では発生するもの。
これは織り込み済みのこと。
だから練習をするのであって、オーケストラは人数が少ないから、臨機応変にソリストさんの動きに対応することが出来るのです。
勿論、本番でもいろんなことが起こりますが、オーケストラはソリストさんたちの「夢の共演」を素敵な体験にすべく、いいサポートをしたような。
今でも、子どもたちの笑顔、そして上手くいかなかったのか、泣いてしまった顔を見たり、いい体験作りになったかなあと思っています。
・ハイドンのピアノ協奏曲は大切な曲
→ハイドンのピアノ協奏曲なんて、日本ではそれほど演奏されるケースは少ないと思われますが、
これは実にいい曲。
しかも、今回のオーケストラには編成上最適な曲でした。
先週もハイドンの交響曲を高校生が演奏するものを聞きましたが、
ハイドンはもっと音楽教育の材料としても使われるべきです。
いろんな音楽の基礎が盛り込まれていますからね。
そして、オーケストラも最適なトレーニング曲になるはず。
・ショパンのピアノ協奏曲は、ソリストとの対話が出来ると楽しみが倍増
→ショパンのピアノ協奏曲はとっても人気が高い曲なのに、
オーケストレーションがあまりよろしくなく、そこが残念なところ。
そのため、オーケストラのメンバーは、休みが数えにくかったり、テンポの変化に付いていくことに苦労して、受け身な対応に陥ることがしばしば。
かといって、室内楽版(弦楽四重奏や、弦楽五重奏)などの演奏もありますし、弦楽合奏版もあるのですけれども、
アンサンブルの絡みは楽しくなるものの、音色や音響的な楽しみはだいぶ薄れてしまいます。
今回のオーケストラ編成だと、オーケストラ一人一人の責任はかなり増してしまいますが、ソリストさんとたくさん対話が出来て、やりがいは案外あるのではないかと。
私もたった一人のコントラバス奏者でしたが、いろんなことが出来たかなあと実感。
こうなったら、今回はショパンのピアノ協奏曲第1番を取り上げましたけれども、
演奏頻度が下がるけれども素敵な第2番も、このオーケストラで弾いてみたいなあ。
他にも、いろいろと感じることがありました。
ですが、もうかなりの長文なので、このあたりで止めておきましょう。
ちなみに、この演奏会企画、来年も開催の予定だとか。
次は、どんなソリストさんたちとの出会いが待っているのでしょうか。
まだまだ先のこととはいえ、今から楽しみで期待が膨らみます。