昨日開催されましたピアノコンチェルトの公演、
終了しました。
主催者ホームページに終了のご挨拶が掲載されていましたので、
以下に貼り付けておきます。
さて、オーケストラの編成が非常に小さいことが特徴のこちらのオーケストラ、
よって、コントラバスは私一人だけ。
そのポジションから今回の公演で感じたことを書いてみようと思います。
主催者側やソリストさんとは違った視点での感想かなあ?
それとお断り、なかなかの長文です!
・モーツァルトのピアノ協奏曲第8番 k.246 はオーケストラのサイズに適した作品
→オリジナルの編成はオーボエ2,ホルン2 だけ。
これを、1管編成のこちらのオーケストラの事情にあわせて編曲しての演奏。
昨年にもハイドンのピアノ協奏曲第11番を演奏した際にも思いましたが、
編成のサイズに適したものでして、これは大切なレパートリーになるはず。
・モーツァルトのピアノ協奏曲第20番 k.466 は私が大好きな作品
→今回はとても演奏していて興奮しました。
演奏内容にテンションの高さがあったことが主な要因でしたが、
個人的に試してみたかったことが出来たことに手応えを感じました。
その手応えを感じた内容とは?
それは、曲の冒頭に出てくるコントラバスのD音の二分音符の音色、
この冒頭の音色がある種の不気味さをもった、
いわゆる「怖い音」を出してみたかったのです。
自分自身で感じていたこの音の内容にある種の満足を感じた私でした。
たった1つの音ですけれども、
これが出来たらどんどんと曲の中身に入っていった気分となりまして、
演奏後に思ったのは「この後、全楽章を弾いてみたくなった」というもの。
・ショパンのピアノ協奏曲第1番は、小さな編成のオーケストラの方が演奏は面白い
→前回に引き続き、ショパンのコンチェルトを演奏したのですが、
ソリストさんが自由にテンポを揺らしての演奏を好む場合、
オーケストラの人数が少ないと、
いわゆるドライブは比較的出来やすい状況になります。
今回の演奏、まさにそんな状況だったかなあ?
ショパンの作品をオーケストラで弾いていると、
通常なら結構冷や汗ものですけれども、
昨日の演奏は、むしろ
「おっ!そうきたか、ならば、こう弾いてみよう」みたいな心境に。
恐らく、ショパンのピアノ協奏曲、
このオーケストラは弾いていく機会が続くであることが予想されますので、
今後もソリストさんが弾きたい揺れに対応して、一緒に対話が出来るような演奏を出来るようにしたいものです。
→これ、極めて個人的な感想。
私、この曲が昔から大好き。
第1楽章がバッハのように始まり、劇的な表情を見せながら、
極めて堂々とした中身を見せてくれる音楽が私のアンテナに引っかかったのでした。
サン=サーンスの作品は私の音楽活動の中でもかなりの演奏履歴を持つ作曲家。
まさに「サン=サーンス愛奏家」の私です。
今回のサン=サーンス、私は無茶苦茶気に入りました。
オーケストラは演奏においてなかなか難しい部分が多いのも事実ですけれども、
ピアノが実にカッコいいですからねえ、文句を言ってはいけません!
・ホールが素敵!
→今回の公演で使いましたホール、
京阪奈学研都市のエリアに位置するホールなので、
正直アクセスはそれほどよくないのですが、
ということで、地の利はあるということ。
私は初めて利用したホールですが、なかなかいい音響のホール、
自分の音もクリアに聞こえますし、
今回のようにピアノコンチェルトをする際、ソリストの音がクリアに聞き取れて、
演奏は非常にリラックスして取り組めました。
個人的な要望としては、
今後もここのホールでオーケストラの演奏活動を展開してほしいなあと思っています。
まあ、全く勝手な要望ですけれどもね。
ところで、ここのオーケストラ、次の公演は年末の第九です。
今度は1管編成ではなく、オリジナル編成通りの演奏です。
コントラバスも私だけではなく、もう少し人数が多くなります。
どんな演奏になるのか、楽しみです。
そして、このオーケストラが今度どのような演奏活動を展開していくのか、
その部分も楽しみにしている私でした。