コントラバス奏者 ひらてぃ~のブログ

コントラバス奏者・ピアニスト・指揮者として活動している平田昭浩のBlog

ブルックナーの交響曲第7番に室内楽版がある

今年生誕200年となるブルックナー

きっと、彼の作品がいろいろと演奏される頻度が上がるだろうと思われます。

ただ、こんな作品はどうでしょうか?

 

私がここのところ、いろいろと調べていますシェーンベルク(彼も生誕150年!)が主導していた「私的演奏協会」に、

ブルックナー交響曲第7番が室内楽版で演奏されたとの記録があるのです。

 

これ、ややこしいことに、編曲者が楽章ごとに違うのでして、

なんと編曲者は3名もいます。

さて、どんな演奏になるのか?

実はこれしか演奏動画が見つかりませんでした。

途中で音が消えたり、途中で切れていたり、少々不備がありますが、

雰囲気を知るには十分かと思います。

youtu.be

 

この小編成の版、早速楽譜を見てみようと思ったのですけれども、

大きな障壁が待ち構えていました。

楽譜出版元のサイトを貼り付けておきます。

https://www.breitkopf.com/work/1455

 

そうなのです、この楽譜、レンタル譜なのです。

演奏を計画したら、楽譜を借りるという作業が必要。

あ~、これは面倒だ!

 

ただ、今年の4月、東京で第3楽章だけですけれども、

この版による演奏があるみたいです。

これは、行くしかないのか?

いや、待てよ、学校の仕事があったので行けないじゃないか!

残念!

 

追伸:この曲の室内楽版について、なかなか興味深いnoteがありました。

以下に紹介しておきます。

note.com

雅楽を学習

私が非常勤講師として勤務している学校の中学2年生、

先月の授業で、雅楽の学習をしました。

本来ならば、「越天楽」の鑑賞をじっくりとするべきなのでしょうが、

時間数の都合上、雅楽の管弦を構成する楽器についての学習に力点を置きました。

 

ところで、今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」、時代が平安時代ということで、

ドラマ中に雅楽の調べが聞こえたり、楽器が出てきたりと、

案外、雅楽の学習の材料になる描写が多いなあと思っていました。

そして、昨日の放送、ドラマ放送後に1分程度流れる紀行のコーナーで、

雅楽が取り上げられました。

以下、番組サイトにある情報を貼り付けます。

www.nhk.jp

 

放送を見て「これはいい紹介だ」と前のめりになっていた私。

実はBSの放送で見ていたので、地上波の放送前に、中学2年生の生徒たちに連絡をしようかと思いましたが、

生徒たちは只今スキー実習の真っ最中。

宿泊先でテレビを見ろなんて、言えるわけもなく、諦めました。

 

ちなみに、私は大河ドラマは2020年の「麒麟がくる」以来、毎年欠かさず見ていますが、

今年の作品は最初からドはまり状態。

ますます沼にはまっていっています。

母校の図書館

私の母校、京都市立芸術大学

学生だった頃、実は夏休みにそこの大学図書館でアルバイトをしていた期間がありました。

 

なんで学生が図書館でアルバイト?

私が1回目に通った大学の同志社大学在学中に、

図書館司書教諭の資格を取得しました。

同志社大学在学中に、実は京都市立芸術大学図書館のアルバイトを冬休みの2か月間していました。

 

そして、入学してから、再びお声がかかり、1ヶ月ほどアルバイトをしたということ。

恐らく、所属大学の図書館で資格所持者として働くというのは、珍しかったのではないでしょうか?

 

当時の図書館、蔵書数はともかく、楽譜などの音楽に関連するものは多くなかったかなあ?

とはいえ、私は在学中はいろいろと利用させてもらいました。

 

ところで、我が母校は昨年秋に現在の京都駅近くに移転しました。

アクセスの便利なところに、新しいキャンパス、開放的な雰囲気、

卒業生としてみたら、実に羨ましい限り。

そして、気になったのが図書館。

先日、こんな新聞記事が出たようです。

www.yomiuri.co.jp

 

蔵書数とか、資料の質がどうなったのか、そこも知りたいのですけれども、

建築としても大変面白いなあと、写真を見て思いました。

これは、卒業生として見学に行くべきかなあ?

 

節分です

本日、2月3日は節分の日。

「鬼は外~」と言って豆を撒くのは、楽しいのかもしれませんが、

私は「勿体ないなあ」とか「掃除が面倒だなあ」という理由から、

豆は撒かずに、恵方巻といわし、そして歳の数だけ豆を食べることに専念です。

今年の方角は東北東(正確には東北東で微妙に東より)だそうです。

 

ところで、なんでいわしを食べるのか?

実は知らなかった私、以下のサイトを見ました。

fish-uomasa.jp

 

へ~、そうなんだ、と思った私ですけれども、

昨日までの12連勤の疲れが出ている今日なので、

とにかく、晩御飯ではおいしくいただくことにします。

テレマンのGrillen Symphonie

3年前のBlog記事に、こんなものを私は書いていました。

hiratea.hatenablog.com

 

とても編成がユニークだし、

コントラバス2本がコンチェルトのように目立つし、

曲想も楽しい調べだし、

ずっと演奏出来ないかなあと祈るばかり。

 

その祈りは、未だに実現できないのですけれども、

先日、この曲の素敵な演奏動画を見つけてしまいました。

youtu.be

 

古楽器の演奏、私の昔のイメージでは、その時代の音楽を再現することに重点が置かれた、アカデミックなアプローチとの思い込みがありましたけれども、

こういった演奏を聴くと、アカデミックでもあり、そして自由に音楽を楽しんでいる様子、

最近の私は、こういった傾向に趣向が傾いているようです。

とても素敵な演奏なので、みなさんに紹介したく思った次第です。

 

演奏者は10名のこの演奏動画、

奏者一人一人がとても自発的だし、

通奏低音がチェロではなくファゴットというのも音の色彩が楽しいし、

2本のコントラバスを第1楽章途中にカデンツァを入れて演奏させたり、

第2楽章にチェンバロを活躍させたり、

大変勉強になりました。

この曲、普及してほしいなあ。

グリンカを語る

近代ロシア音楽の父と呼ばれるのが、ミハイル・グリンカ(1804-1857)

彼の詳細については、Wikipedia記事を貼り付けておきます。

ja.wikipedia.org

 

私、これまでにコントラバス奏者としてでなく、指揮者やピアニストとして、

グリンカの以下の作品を演奏したことがありました。

・歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲

・スペイン序曲第1番『ホタ・アラゴネーサの主題による華麗なるカプリーズ』

・幻想曲『カマリンスカヤ』

・スペイン序曲第2番『マドリードの夏の一夜の思い出』

ヴィオラソナタ(第1楽章のみ)

・悲愴三重奏曲

 

気が付けば、それほど知られた作品が多い作曲家ではないのに、

よく演奏してきているなあと思うのでした。

 

ところで、コントラバス奏者としては気になる作品があります。

というのも、グリンカコントラバスを必要とする室内楽曲を4曲も作曲しているということ。

全てを収録しているCDを私は持っているのですが、

私はまだその4曲を演奏したことがありません。

 

では、どんな曲なのか?

全曲紹介のため、全曲演奏動画を貼り付けておきます。

まずは1823年作曲の七重奏曲 変ホ長調

編成:オーボエファゴット、ホルン、ヴァイオリン2、チェロ、コントラバス

youtu.be

 

なんとなく、ベートーヴェンの七重奏曲からインスピレーションを感じたのかも?

 

次からは作曲された時期が全て1832年の曲。

編成が非常に変わっている曲、

ドニゼッティのオペラ『アンナ・ポレーナ』によるセレナード 変ホ長調

編成:ファゴット、ホルン、ピアノ、ハープ、ヴィオラ、チェロ、コントラバス

youtu.be

 

オペラ作品からの引用からの楽しさと美しさは味わい深いと思ったのですけれども、

こんな変わった編成、演奏するチャンスはなさそうなのが実感。

 

オペラ作品からの引用が続きます。

ベッリーニのオペラ『夢遊病の女』による華麗なるディヴェルティメント 変イ長調

編成:ピアノ、弦楽四重奏コントラバス

youtu.be

 

ほぼピアノ協奏曲のような雰囲気の作品。

だからなのかなあ、動画検索をしても、弦楽合奏版が結構見つかるのですね。

 

さて、やっぱりこの曲がイチ押しになるのでしょうかねえ。

大六重奏曲 変ホ長調

編成:ピアノ、弦楽四重奏コントラバス

youtu.be

 

紹介した4曲の中で、一番演奏頻度が高く、演奏効果もある曲と思いますね。

弦楽器も弾き甲斐のある曲でしょうかねえ。

 

以上、私が気になっていた作品を語りました。

演奏予定は全くありませんけれどもね。

寒の糸

私はコントラバス奏者であることと、

非常勤講師として勤務している学校の音楽の授業で和楽器の学習をこの時期にしていることから、

次のニュースは、興味深く見ました。

www3.nhk.or.jp

 

和楽器の弦の生産方法なんて全く知らなかった私でしたので、

ニュース映像で見た制作過程は、とっても面白く見させていただきました。

そもそも、長浜市木之本町が弦の産地であることを知らなかった私、

そして、「寒の糸」と呼ばれる弦があることも知らなかった私、

同じ弦楽器なのに、使われる弦はまるで違うものであることは、

弦楽器奏者としても音楽教育者としても、大変勉強になりました。

 

こんなニュースを知ると、弦の価格が少々高くても仕方がないかなあと思うのですけれども、

コントラバスの弦はとにかく値段が高い!

今、張っている弦は昨年9月に張りましたけれども、

次はいつ張り替えるのかなあ?

12連勤の途中です

今週月曜日から来週金曜日にかけて、ずっと仕事が入っている私。

レッスン業務と非常勤講師として勤務している学校の職務が入っています。

連続で働く日数は12日間です。

 

働き方改革の流れは、私にはないのかなあ?

フリーランスの音楽家は働いた分だけ収入になりますし、

非常勤講師として勤務している学校の仕事は一種のサラリーな労働ですから、

休日の確保は、体調管理の側面から考えても、大切なこととなります。

 

ということで、今は連続勤務の中間地点。

頑張りますよ!

ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」

ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲

私はとても好きな曲です。

というか、ドビュッシーは昔から大変好きでした。

ピアノ曲もたくさん弾きましたし、

オーケストラでもいくつかの曲を演奏した経験があるのに、

この曲に関しては、まだ演奏体験を持ったことがありません。

 

ところで、最近の私は、シェーンベルクが設立した「私的演奏協会」がどんな活動をしたのかを調べることが多くなってきました。

その「私的演奏協会」で、この曲が演奏されたという記録があるとのこと。

編曲者はシェーンベルクの弟子だったベンノ・ザックス(1894-1920)

それは、どんな編曲なんだろうか?

ということで、演奏動画を貼り付けておきます。

youtu.be

 

これは素敵な編曲だと思いました。

原曲の雰囲気も損なわず、それでいて室内楽的な楽しみも味わえて、

私はすぐに気に入りました。

私の演奏活動のベクトルが小編成傾向なので、

こういった演奏体験が持てたらいいのになあと思うこの頃。

ただ、いつも思うだけですけれどもね。

フォーレを忘れていました

いつも、年始のBlogには、その年のメモリアルイヤーの作曲家たちについて、

勝手にいろいろと語っていた私。

ただ、メモリアルイヤーの基準を勝手に決めていました。

それは、没後○○年をなるべく取り上げないということ。

生まれたことを取り上げることは、なんとなく目出度いのですけれども、

没後のメモリアルイヤーというのは、亡くなったことが目出度いなんてことは決してありませんから、

記念するものでもないかなあと思っていました。

 

ただ、この人は別です。

むしろ、取り上げられるべきと思いました。

その人物、ガブリエル・フォーレ(1845-1924:フランス)です。

先日、NHKEテレの番組「クラシックTV」でフォーレを取り上げていたのを視聴して

「そういえば、フォーレが没後100年だよなあ」と思った私。

 

昔から、フォーレの作品は好きでしたし、いろいろと演奏もしてきましたけれども、

今の私には、とにかくフォーレのレクイエムが好きすぎてたまらない。

一度演奏した際の気持ちよさが忘れられないのでした。

 

この作品、今の時代に演奏する意義は極めて重大なものです。

戦争の絶えない現実、自然災害に苦しむ現実、

フォーレのレクイエムは、亡くなられた人々への哀悼の意を示すことが出来ますし、

人々を救うエネルギーをもたらすことが出来る作品なのかもしれません。

今年のフォーレの作品の演奏シーンに注目です。

阪神・淡路大震災から29年

昨日が阪神・淡路大震災から29年でした。

あの地震、忘れることなど出来ません。

地震と無縁で過ごすことが出来ない国にいるので、

地震を無視した生活の考えは持つべきでないことは当然のことです。

 

元旦に発生した能登半島沖地震も、他人事には絶対に思えない私。

非常勤講師として勤務している学校では、今週に復興支援の募金活動が生徒たちによって行われています。

支援の輪が広がることを願っています。

メンデルスゾーンの「協奏的変奏曲」

10年くらい前に、メンデルスゾーンの協奏的変奏曲を弾いたことがあります。

原曲はチェロとピアノのための曲を、チェロをコントラバスに置き換えて演奏しました。

昔から大変好きな曲だったのですけれども、

これを弾いたのはたったの1度きり。

どんな曲なのか、以下に演奏動画を貼り付けておきます。

youtu.be

 

昔からの傾向なのですが、どうしてもピアノも活躍する曲が好きなのが私。

なので、自分がコントラバス独奏で演奏しないといけない曲は、ピアノの譜面も自分で弾いて学習する習慣が抜けないのです。

なので、この曲のピアノも例外なく弾いていたのですけれども、

難しい!でも、楽しい!といった心境になるのがこの曲。

 

実は、数年前に一度この曲のピアノを演奏してほしいみたいな依頼があったのですけれども、

日程が遭わず、残念ながらキャンセルしたことがありました。

あ~、勿体ない!

今度依頼があったら、絶対に引き受けよう!

大学入試共通テスト 国語の問題

一昨日と昨日と2日間実施された大学入試共通テスト、

一昨日の国語の問題で、クラシック音楽業界で話題になったものがありました。

その問題、第1問にあった文章でした。

その問題は以下をご覧ください。

www.toshin.com

 

この問題、出典先は渡辺裕『サウンドとメディアの文化資源学~境界線上の音楽~』(春秋社:2013)からでした。

著作物の中身は以下のサイトをご覧ください。

www.shunjusha.co.jp

 

いや~、こんな文章が出たなんて、面白いなあと思うのですが、

当の受験生のみなさんには、文章を味わう余裕などないでしょうねえ。

 

昔、私も大学入試センター試験だった頃に国語の問題を解いていたら、

なんと読んだことのある文章だったのでしたけれども、

実際に解いてみて、後で答え合わせをしたら、いくつか間違っていましたしねえ。

知っている内容とか、読んだことのある文章だからといって、それがそのまま解けるとは限らないのでしょうか。

 

ということで、私も今年の国語の問題、第1問だけでも解いてみようかな?

昭和ブギウギ 笠置シヅ子と服部良一のリズム音曲

今シーズンのNHK朝の連続テレビ小説は「ブギウギ」

リアルタイムでは見れない私なので、録画をして視聴しています。

たまにエキストラ出演している音楽家さんが知り合いだったりするのが驚きの私。

「あれ~、○○さんが出てる!」なんてね。

 

ところで、そのドラマの副読本として読んでいる本が面白いので、ここに紹介します。

www.nhk-book.co.jp

 

これ、単なる副読本にはなりません。

ある種、学術的であり、これまでに常識とされていた前提を覆すような視点が織り交ぜられてあり、

読み応えのある書物と思います。

納得のいく書評がありましたので、ここにお知らせいたします。

ototoy.jp

 

さて、朝ドラの「ブギウギ」は戦後へと舞台は移りました。

今後の展開を楽しみに、そしてこの本で学習を深めるつもりです。

2024年がメモリアルイヤーの作曲家たち~ヨセフ・スーク~

このシリーズ、6人目は、生誕150年となります、

ヨセフ・スーク(1874-1935:チェコ)を取り上げます。

いつものごとく、Wikipedia記事を貼り付けておきます。

ja.wikipedia.org

 

私自身は、彼のことについては馴染みが薄いものでして、

彼の作品なんて演奏したことがないと思っていましたが、

実は1曲だけありました。

弦楽セレナード、この曲だけ、昔弾いたことがありました。

記憶になかったので、どんな曲だったのか、思い返すために、

こんな演奏動画を貼り付けておきます。

youtu.be

 

いい曲なんですねえ(それだけ記憶になかった私)

これはまた演奏してみたいなあ。