バロック音楽で連想される作曲家といえば、まずはバッハ、そしてヴィヴァルディ、ヘンデル、などと続きますが、
テレマンも忘れてはいけない大事な作曲家。
私自身は残念ながら、彼の作品を演奏することは非常に少なかったのです。
ところで、昔から知っている曲で、変な曲がありました。
コントラバス奏者なら「おっ!」と飛び付く作品でしょう。
ただ、曲名の日本語訳がいいものがないので、まずは原語であるドイツ語で示しますと
Grillen Symphonie G-dur TWV 50-1
となります。
Grillen とは?さあ、独和辞典で調べてみました。
Grille で調べると「コオロギ」が出てきました。
事実、この訳を使っているものもありましたが、そこで疑問。
「曲を聞いても、どこがコオロギなんだろう?」
なので、コオロギと解釈するのは違うような気がします。
次に出てくるのが「気まぐれ、むら気」
その次に出てくるのが「もの思い、気うつ」
曲を聴いていると、なんとなくですが「気まぐれ」といった感じが似合うような。
私が見たこの曲に関するサイトにも、気まぐれという解釈が書かれてあったので、
この際は「交響曲”気まぐれ”」とか、「シンフォニア”気まぐれ”」みたいなタイトルが普及しないかなあと思ったり。
さて、この曲の中身について、何が変なのかですが、
やっぱり編成に尽きます。
管楽器がフルート(ピッコロ)、オーボエ、シャリュモー(今ならクラリネットで代用かな?)
ここは別にそんなに変わったことではありませんが、
弦楽器はヴァイオリン2,ヴィオラ、コントラバス2、通奏低音(チェンバロとチェロ)といった具合。
何?コントラバスが2本もいるのか!
そうなのです。
この2本のコントラバスというのが曲者。
どんな音楽なのか?
楽譜の購入先と演奏音源が一緒になっているサイトを貼り付けておきます。
かなり昔、私はこの曲をCD購入して初めて知りましたが、
その時のタイトルは
「フルート、シャリュモー、オーボエと2台のコントラバスのための協奏曲」
だったので、楽譜を探しても見つからなかったのでした。
ようやく、正確な曲名がわかって、楽譜の入手先も判明。
これで気持ちはすっきり。
肝心の音楽はとってもわかりやすく、そして2台のコントラバスの扱いがとってもユニーク。
単純に楽しい気分になります。
この曲、弾いてみたいなあ。