コントラバス奏者 ひらてぃ~のブログ

コントラバス奏者・指揮者・ピアニストとして活動している平田昭浩のBlog

シュニトケのMoz-art à la Haydn

まずは作曲家のことを説明。

ルフレート・シュニトケは、ソビエト連邦時代の作曲家。

詳しくはWikipediaの記事で紹介。

ja.wikipedia.org

 

彼の作品を初めて聴いたのは、多分35年くらい前のことと思います。

最初の印象はズバリ「?」

つまり、わからなくて、つまらない、そんな感想を抱いたのでしょうね。

 

それから10年くらい後に、あるCDを購入した際、

Moz-Art à la Haydn」という曲を知ることとなります。

このタイトル、日本語に直訳するならば「ハイドンモーツァルト」でしょうが、

原語のタイトルの趣を重視するなら「モーツァルト・ア・ラ・ハイドン」とするべきなのか、

いやいや、もうそのまま「Moz-Art à la Haydn」でいいじゃないかとの考え方もあるかと。

 

実は、CDで最初に聞いた印象も「なんか実験音楽みたいでわからんなあ」というネガティブなもの。

ただねえ、聞き込んでみると、徐々にではありますが「おや、面白いかも」と思うように。

それに、日本でも演奏頻度がまあまああるじゃないですか。

動画検索したら、まあいろいろとヒットするのです。

面白いと思ったものを貼り付けておきます。

youtu.be

 

「百聞は一見に如かず」とはまさにこのことを言うのでしょうか。

なかなかのパロディー満載の曲。

ここでどんな仕掛けなのかを語るよりも、

この曲の演奏は是非ともパフォーマンスを見れば面白さがわかる、

そう確信した私でした。

シュニトケはこんなにもユニークな仕掛けをしていたのか、

これはCD録音だけでは絶対にわからないのでした。

 

さあ、この曲、スコアは購入可能、ただし演奏に際してはパート譜はレンタルとなることは間違いなさそう。

ヴァイオリンのソリストが2名に、バックの編成はヴァイオリンが6名、ヴィオラが2名、チェロも2名、コントラバス1名の出演者数13名。

まあ、舞台演出の関係上、指揮者が必要とは思いますけどもね。

いつかは演奏してみたいし、機会があれば実演も聞きに行きたいと思うようになりました。

 

ところで、シュニトケモーツァルトの「パントマイムのための音楽 ニ長調(断片) K.446(K.416d)」を素材にして、この曲を作曲しているのですが、

モーツァルトのK.446、どうもかなりのこだわりがシュニトケにあるようです。

そのことについては、別な機会に触れることにしたいと思います。