18世紀後半に流行した協奏交響曲、
これの名曲はもうモーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 の一択でしょう。
ソリスト2人の名人芸が味わえるだけでなく、オーケストラもソリストと一緒にいろいろと音楽的に絡みますから、
楽しさは多いものです。
なんたって、協奏曲と交響曲を一緒にしたようなジャンルですからね。
モーツァルトが苦手だという私なのに、なぜ再びモーツァルトを?
ちょっと気になることがあって、今いろいろと調べているのですよ。
というのも、編曲者不明で1808年に弦楽六重奏版で出版されているというのです。
そして、その楽譜は入手可能なのです。
どんな演奏になるのか?その楽譜を使用していると思われる演奏動画を貼り付けておきます。
弦楽六重奏版で聞くこの作品もなかなか興味深くて面白いと思ったのですが、
この版の正確なタイトルは「Grande sestetto concertante」とのこと。
日本語に直訳するならば「協奏的大六重奏曲」となり、まあなんとも堅苦しい表記。
まあ、演奏会で告知するならば「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲(弦楽六重奏版)」の方が伝わるかもしれません。
コントラバス奏者の私がどうしてこの弦楽六重奏版に興味を持ったのか?
実はこの版の第2チェロはコントラバスでも構わないのだそうです。
確かに、楽譜の表紙にはそう書かれてあります。
でも、実際はチェロで書かれたと想定される内容で、コントラバス弾くことをあまり意識されていない内容と思いました。
でも、弾いてみてどう感じるのか?見るだけではわからない風景があるかもしれませんから、原曲のスコアを見ながら、自分なりにいろいろと研究して弾いてみることに。
弾いてみて思ったのは「これ、面白いかもしれない」ということ。
事実、この弦楽六重奏版の演奏で第2チェロをコントラバスで弾いたというケースは日本国内でもいくつか見られました。
第2チェロをチェロではなくコントラバスにした場合、音響的にはシンフォニックになり、音の広がりが見られるということかな?
ただし、音のクリアな部分は若干そぎ落とされるデメリットはあるでしょうけれども。
この曲の弦楽六重奏版の演奏計画は私にはまるでありませんから、自分自身で「モーツァルト嫌い」を克服するための練習メニューとなっていますが、
こういった勉強を重ねると、いざ原曲を弾く場合にも何らかの有効なアイデアに繋がるかもしれないですね。
なんでも勉強です。