昨年が没後100周年だったドイツの作曲家であるマックス・ブルッフ。
彼の作品をこれまでに多く弾いてきた私ですが、
どうしても弾きたい曲の機会がありませんでした。
その曲、弦楽八重奏曲 変ロ長調 です。
この曲、恥ずかしながら数年前に、以下の動画を見て初めて知りました。
なんてかっこよく、素敵な曲なんだ!
しかも、コントラバスが入っている!
私にも演奏することが出来るなんて、嬉しい!
そして、2017年の兵庫県赤穂市で開催されたル・ポン国際音楽祭でこの曲を演奏していましたのを聞きに行きました。
あの演奏は素晴らしかった!
昨年、本来ならば、演奏の機会を自ら作ってでも取り上げて弾きたい曲だったのに、
新型コロナウィルス感染拡大の状況を受けて、身動きが取れない音楽家となってしまったのでした。
でも、きっと弾けるチャンスはあるはず。
そう思っています。
ところで、弦楽八重奏といえば、圧倒的にメンデルスゾーンの作品が思い浮かぶもの。
というか、あの編成の曲で、メンデルスゾーンを上回る作品を見つけることが極めて困難なこと。
だからなのか、弦楽八重奏をメインの演奏会に、ブルッフの作品を本来の編成にあるコントラバスをチェロに置き換えて演奏することがしばしば見られます。
うん?チェロ→コントラバスの置き換えケースは想定されますが、
コントラバス→チェロの置き換えケースですか?
チェロで演奏不可能な低い音はどうするの?
そんなことを思う私なので、実はこのコントラバス→チェロという置き換えは、懐疑的な見方をしていました。
「いやいや、この曲は絶対にコントラバスですよ!」なんてね。
ですが、昨年にこんな演奏に出会いました。
Twitter記事から貼り付けておきます。
有料音楽配信サイトTodays Concertにて、素晴らしい制作チームと共にリモートアンサンブルに挑戦しました!
— ラ・ルーチェ弦楽八重奏団 (@octet_laluce) 2020年6月1日
今年没後100年を迎えるM.ブルッフの弦楽八重奏曲から第1楽章を、臨場感溢れる映像・音響でお届けいたします!
※イヤホン推奨
本編はこちらから↓https://t.co/5hXi9T38bV pic.twitter.com/ve81Z3UTwo
この動画を見るには330円が必要でしたが、少々疑いの眼差しを持って、騙されたと思って見てみました。
いいですよ、330円なんて実に安い!
コロナ禍の状況、いろんなリモート演奏が出ましたが、
「どうやって演奏しているの?」
「本当にリモート演奏なの?」
というくらい、実に素晴らしい演奏でした。
第1楽章だけでしたが、この後の続きが聞きたいと思いましたし、
彼らの演奏を生で聞きたいとも思いましたし、
それに、いろいろと私自身も視聴して勉強になるところもたくさん。
これは実にいい体験でした。
これなら、コントラバス→チェロでも何の違和感もありませんでした。
コントラバスはチェロに負ける?
いやいや、勝ち負けの問題ではなく、演奏方法の可能性があるよとの話。
結局、私はいろいろと勉強したい、ただそれだけなのですよ。