昨日、NHKのEテレで放送の番組、非常に興味深く視聴しました。
題して「指揮者なしのオーケストラ 第9に挑む!」
トリトン晴れた海のオーケストラによる、ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱」
いわゆる「第九」の演奏を指揮者なしの公演は、私もこれまでに聞いたことがありません。
「どうなるのかなあ?」という興味で番組を見ていたのです。
演奏の前に、練習風景があったのですが、
この時点で、私はたくさんの刺激をもらうことに。
音楽家として、どのような姿勢で音楽に取り組むのか、
そして、彼らが発する一言一言の内容があまりにも貴重であり、
こんなにも興味深く勉強になることのオンパレードであったというのが私の感覚。
演奏の内容、勿論素晴らしいのですけれども、新しい発見の連続だったことで、
私は演奏中に「なるほど、それは面白い」とか
「その解釈は斬新!」なんて、完全に音楽家視点で聞いていましたね。
これほど、学習になった第九の演奏も珍しいなあと思いました。
あ、指揮者がいなかったのですね、そんなことも忘れてしまうものでした。
オーケストラに指揮者がいない場合のメリットをいっぱい感じ取った内容と感じました。
あまりにもオーケストラの規模が大きいと指揮者なしはなかなか機能しないと思われますが、
ベートーヴェンの第九で人数を絞ったオーケストラだと、ギリギリ可能と思いましたし、
事実、とってもプラスに作用したと感じました。
近年の私の演奏活動、オーケストラの編成が比較的小さいものでの演奏が多いため、
番組で表れていました内容は、今の私の活動に極めて役に立つものばかりでした。
また、指揮者としての活動にも、間違いなく勉強になる内容が詰まっていましたから、
この番組は確実に保存版ですね。
そして、私自身の第九の演奏履歴はあまり多くないのですけれども、
今年の年末は久しぶりに演奏しますので、
本当に見てよかったなあ。