昨年に引き続き、今年も私が非常勤講師として勤務している学校の音楽の授業で、
ストラヴィンスキーの「春の祭典」を音楽鑑賞教材として取り上げています。
今年度は対象学年は中学2年生と高校2年生。
今日で中学2年生の授業での取り扱いが終了。
ちなみに、昨年のBlogに、以下の記事を書いています。
参考までにご覧ください。
不思議なことですが、今年の生徒たちも、この曲はなかなか好印象。
気に入っている様子です。
それにしても、こんな現代音楽の作品を、こんなにも気に入るのでしょうか?
理由を探りました。
理由①:バレエ音楽として斬新だから
→バレエ音楽の代表格であるチャイコフスキーとは、まるで真逆なバレエ音楽。
第1部2曲目「春の兆し~乙女たちの踊り」のシーンが強烈なバレエシーンとして生徒たちの記憶に残るのでしょうか。
理由②:リズムが特徴的だから
→変拍子が随所に出現しますが、特に第2部3曲目「選ばれし生贄への賛美」では、8分の5拍子、8分の7拍子、8分の9拍子などが出現。
これを体感するためのリズム学習を導入してみたのですが、これが面白いと感じた様子。
ただ、本当は終曲の「生贄の踊り~選ばれし生贄の乙女」の変拍子リズムを取り扱いたいのですが、さすがに複雑すぎて、子どもたちには難しいと思い、今回も断念。
→伊福部昭の映画音楽「ゴジラ」、ジョン・ウィリアムズの映画音楽「ジョーズ」など、言われれば「似ているなあ」と思わせ、そことの繋がりが子どもたちには興味深く思えたことが印象を良くしていると思われます。
理由④:初演エピソードがスキャンダラスだったから
→初演は大騒動となり、警察まで動員され、逮捕者も出たほど。
サン=サーンスは冒頭のファゴットのフレーズを聞いたのちに会場を去っていることが驚きのことだったようで、
そのような風景も斬新に感じたからなのか。
いずれにしても、私が考える学習目的は軽く到達してくれた様子。
やはり、私はこの作品を音楽鑑賞教材として今後も重宝することは間違いなさそうです。
ちなみに、高校2年生の授業は明後日です。
どんな反応になるのかなあ?